2025年10月、石破政権の短命化に伴う総辞職を受け、憲政史上初の女性宰相として第104代内閣総理大臣に就任した高市早苗氏。新内閣発足から約1ヶ月が経過し、市場や国際社会の初期反応が出揃ってきました。
「積極財政」と「経済安全保障」を掲げる高市政権は、停滞感が漂っていた日本経済にどのようなインパクトを与えているのでしょうか。本記事では、若手投資家やビジネスパーソンが押さえておくべき、高市内閣の「功罪(メリット・デメリット)」を客観的なデータと視点から分析します。
1. 高市内閣発足による「ポジティブな変化」
高市総理が掲げる「サナエノミクス(ニュー・アベノミクス)」への期待感は、特に株式市場において顕著に表れています。具体的な成果と評価ポイントは以下の通りです。
【評価される主なポイント】
- 株価の回復と上昇トレンド:積極財政への転換を好感
- 明確な国家ビジョン:「経済安全保障」の推進による産業界の活性化
- 女性活躍の象徴的意義:「ガラスの天井」打破による国際的イメージの向上
① 「サナエノミクス」による市場心理の好転
石破前政権下では「財政規律(国の借金を減らすこと)」が重視され、市場には緊縮への警戒感がありました。対して高市総理は、アベノミクスを継承・発展させる「危機突破型・積極財政」を明言しています。
これに呼応し、日経平均株価は就任直後から上昇基調に転じました。特に、半導体や防衛産業、サイバーセキュリティ関連の銘柄に資金が流入しており、NISA(少額投資非課税制度)を活用する個人投資家にとっては資産拡大の好機となっています。
② 「戦略的な産業育成」への期待
高市総理が以前から専門としてきた「経済安全保障」分野が、国家戦略の主軸に据えられました。
※経済安全保障:他国に依存しないサプライチェーンの構築や、重要技術の流出防止など、経済面から国の安全を守る考え方。
特定重要物資(半導体、医薬品など)の国内生産回帰に巨額の補助金を投じる姿勢は、地方創生や雇用創出の観点からも、製造業を中心に高く評価されています。
2. 高市内閣が抱える「リスクと懸念点」
一方で、高市総理の強烈な個性と政策には副作用も懸念されています。特に「金利」と「外交」は、私たちの生活に直結するリスク要因です。
【懸念される主なリスク】
- 悪い円安とインフレの加速:財政拡張による通貨価値の下落
- 長期金利の上昇圧力:国債発行増による将来的な住宅ローン金利への影響
- 外交摩擦のリスク:タカ派的な姿勢による近隣諸国(中・韓)との緊張
① 「財政規律」軽視による副作用
積極的な国債発行は景気を刺激する反面、通貨の信認低下(=円安)を招く恐れがあります。現在の日本はすでに輸入物価の高騰に苦しんでおり、これ以上の円安は、エネルギー価格や食料品価格のさらなる上昇を招き、家計を圧迫する「スタグフレーション」のリスクを孕んでいます。
また、国債の増発は市場金利の上昇圧力となります。これから住宅購入を検討している20代・30代にとっては、変動金利型住宅ローンの金利上昇が現実的な懸念事項となるでしょう。
② 「伝統的価値観」と若者層との乖離
高市総理は、選択的夫婦別姓制度に対して慎重な立場をとるなど、社会政策においては保守的なスタンスです。多様性(ダイバーシティ)や個人の尊重を重視するZ世代・ミレニアル世代の価値観とは乖離があり、これが若年層の支持離れを引き起こす可能性があります。
「モーレツに働く」という昭和的な労働観を彷彿とさせる発言も一部で波紋を呼んでおり、ワークライフバランスを重視する現代の労働市場において、人材流動性にどのような影響を与えるか注視が必要です。
3. 【比較】石破政権 vs 高市政権
前政権と現政権のスタンスの違いを整理すると、私たちの生活への影響が見えてきます。
| 項目 | 石破 前政権 | 高市 現政権 |
|---|---|---|
| 経済政策 | 財政規律重視 (増税も視野) | 積極財政・投資重視 (減税・国債発行) |
| 金融政策 | 金利正常化を容認 (利上げ方向) | 金融緩和の継続 (低金利維持圧力) |
| 外交・安保 | アジア版NATO構想など 多国間連携 | 日米同盟強化・独自防衛 経済安保の徹底 |
| 市場の反応 | 株価低迷・円高傾向 | 株価上昇・円安傾向 |
4. 結論:私たちはどう動くべきか
高市新内閣の発足は、日本経済にとって「劇薬」とも言える転換点です。株高という恩恵がある一方で、インフレや金利上昇という副作用も同時に進行しています。
政治が変われば、マネーの流れも変わります。 ただ「物価が上がって大変だ」と嘆くだけではなく、インフレに強い資産を持つことや、国策に関連する産業(防衛、半導体、AIなど)への投資を通じて、自分の資産を守り、増やす行動が求められています。
特に、円の価値が下がり続ける現状において、日本円だけで資産を持つことはリスクになりつつあります。新NISAを活用した海外資産への分散投資など、自己防衛策を講じることが、この変革期を生き抜く鍵となるでしょう。まずはここから!初心者のための証券口座比較ランキング >
執筆:Political Pointer(2025年11月24日)

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